シネマコンプレックス

シネマコンプレックスとは、同一の施設に複数のスクリーンがある映画館のことである。シネコン、複合映画館とも呼ばれる。モデルは北米発祥のマルチプレックスまたはシネプレックスと呼ばれる映画館である。
劇場構造はそれに準じた作りになっており、ロビー、チケット売場、売店、映写室等の設備を複数のスクリーンで共有している。
世界的に見ると20スクリーン以上の例もあるが、日本国内の場合7~12スクリーン程度を1つの映画館内に集約していることが多い。
これは日本ではメジャーな配給チェーンが12しかないため、メジャー作品は13作品以上同時に配給されない事情によるものである。
各スクリーンの客席数は80~500席程度で、大小組み合わせることが多く、集客力の見込める作品は客席数の多いスクリーンで上映し、封切りから時間の経った作品や、集客力の落ちた作品は客席数の少ないスクリーンで上映する方式をとる。

シネマコンプレックス2

作品を抱き合わせた2~3本立てでの興行は通常は行われず、完全入替制を採用しているため、単一または複数の作品を退場せずに連続して見ることはできない。
大抵の場合、ショッピングセンターのテナントとして運営されているか、スーパーマーケットなどが併設されている。
これは、ショッピングセンターとシネマコンプレックスの双方の集客効果を狙ったものである。 また、ショッピングセンターの駐車場が利用出来るため、シネマコンプレックスは車で来場する客層の取り込みに成功した。
一方で、シネマコンプレックスの利用者はショッピングセンターでの購買率が低いとの調査結果もあり、相乗効果を疑問視する声もある。

日本に現代型のシネマコンプレックスが登場した1990年代は、郊外に設置されることが多かったが、2000年代に入ってからは従来のロードショー館を置き換える形で繁華街に作られることも多くなってきた。
シネマコンプレックスの登場に伴い、1億2千万人前後で推移していた日本の映画人口は1億6千万人以上にまで回復した。
2001年以降はシネマコンプレックスが増加しているにもかかわらず、映画人口は横ばいとなっているため、飽和状態になっているとも言われている。
なお、本項では慣例に基づき映画館(施設)内に設置された上映室を「スクリーン」と記述する。また、単一または複数のスクリーンを包括する映画館を「サイト」と記述する。

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